こんにちは!Chihiroです(*・ω・)ノ
お客さんにエッグハンティングツアーの案内をする際、
「うちの農場で育てているチキンは商業用ペレットじゃなくて、
自分たちで作った飼料を与えているんですよー」
って説明させてもらってるんですが、時々
「それってブロイラーとかじゃないよね?カンポンチキン(Kampong Chicken)?」
と聞かれます。
ふむ。はたしてどの鶏をカンポンチキンというのか…?
Kampong(kampung)とはマレー語で
村という意味があります。
日本でも都会と比較して田舎で育った人のことを
田舎モンとか言いますけど、マレーシアでは田舎で育った男の子を
カンポンボーイ(kampong boy)と言ったりします。
今回は、カンポンチキンとはどんな鶏なのか。
また、カンポンチキン以外のマレーシアの鶏の種類を紹介します(*・ω・)ノ
Contents
カンポンチキン(Kampong Chicken)
カンポンチキンとはインドネシアやマレーシアの鶏の品種のことであり、
その名前の意味は単純に「放し飼いの鶏」
もしくは文字通り「村の鶏」を意味します。
インドネシアの村のほとんどすべての民家で行われている、
伝統的な放し飼い技術で育った在来種の鶏を指します。
赤いジャングル鶏や、東南アジアの在来種、
1800年代後半に欧州おもにイギリス人の移民者が輸入した
様々な異国の鶏を無制限交配させているので、
羽の色も大きさもいろいろです。
カンポンチキンは食肉用に交雑されたものではないので、
卵や鶏肉の大量生産目的に交雑された鶏よりも
卵の生産量や成長速度は少なく、ゆっくりなものです。
こちらの記事で取り上げたブロイラーのように
大量生産目的の鶏ではないので、急激に成長したり
歩けなくなるといった病気にかかることも少なく、健
康的にゆっくり成長するので、他の鶏肉と比べて肉質が良いのでしょう。
ただし、カンポンチキンと書いてある鶏肉でも、
必ずしも放し飼いで飼育された鶏とは限りません。
以下の3つの要素のうち1つでも当てはまるものがカンポンチキンと呼ばれています。
カンポンチキンという品種の鶏
1つ目は前述したような、実際にカンポン(村)で自由に歩き回って生きてきた
カンポンチキンという鶏の品種。
カンポンチキンに対して多くの人が持つイメージはこの
カンポンチキンという鶏の品種がある
ということですね。
放し飼いで育てられた鶏
放し飼い、いわゆる
Free Rangeで育てられた鶏も
カンポンチキンと言われることがあります。
前述した通り、昔からカンポンチキンは
ケージの中に入れられずに自由に村の中を歩き回って
人間たちと一緒に生きてきました。なので、
カンポンチキンという品種の鶏でなくても、
放し飼いで育った鶏=カンポンチキンと言われることがあります。
ちなみに放し飼いという言葉にも
定義がいろいろあり、
鶏小屋に鶏が外に抜け出るための穴さえあれば
放し飼いと見なす生産者も存在するのです。
詳しくはこちらの記事に記載しています。
村(カンポン)で育てられた鶏
文字通り、カンポン(村)で育てられた鶏が
カンポンチキンと言われることがあります。
住所にカンポン(村)がついていたら
放し飼いじゃなくても、
カンポンチキンという品種じゃなくても
カンポンチキンになるというロジックですw
結局、カンポンチキン・カンポンエッグと言われれば、
普通よりも良いというイメージがあるため、
うまく言葉を利用されているだけにすぎません。
マレーチキン(Malay Chicken)
マレーチキンは東南アジアで生まれた最も古い鶏品種の一つ。
羽毛が多く、高さ90cm以上と背の高い軍鶏を指します。
マレーシア、インド北部、インドネシアの一部に生息していて、
クルム家禽が祖先と言われています。
近年、マレーチキンは卵や食肉といった食用よりも
主に装飾やペットとして飼育されています。
マレーチキンの性格は非常に活発で丈夫、かつ長生きなんですよ(*゚∀゚)
アヤム・チェマニ(Ayam Cemani)
アヤム・チェマニ(Ayam Cemani)は
見た目も骨も内臓も羽も肉もすべて真っ黒な
マレーシア、インドネシアの在来種の鶏です。
アヤム・チェマニは、
時々Village Grocer(ヴィレッジ・グローサー)などの
スーパーでも売られていますよ♪
私がアヤム・チェマニを1羽まるごと調理した時の
レポートはこちらから♪(ΦωΦ)フフフ…
まとめ
今回はマレーシアの代表的な鶏3品種を取り上げましたが、
それでも全体的にマレーシアの鶏肉は
日本の鶏肉よりも身がしっかりしていて歯応えがあります。
日本の方が肉質が柔らかいです。
なぜこんなにもマレーシアと日本の鶏肉の味が違うのか、
こちらの記事にて書いています。
私も日本で働いていた頃は、
ファミマのチキンとかのローソンのLチキとか、
毎日のように食べていました。
けど今考えるとコンビニのフライドチキンは
不自然にジューシーですよね。
マレーシアに来てから日本に帰ってコンビニのチキンを
食べる機会があったんですが、
ニオイが気になってゴムを食べているような気分になりました・・・(;´Д`)
もう二度と自ら進んでコンビニのフライドチキンは食べないと思います…
マレーシアだと鶏肉は頭から足の爪まで1羽まるごと売られています。
日本で1羽丸ごとがスーパーとかに置いてあったらちょっとビビりますよね?
もちろん解体された鶏肉が置いてあるところもいっぱいありますが、
まるごと置いてあったら否が応でもそれがどの部位なのかってわかりますよね。
よく最近の子どもはスーパーで陳列されている魚の切り身が
そのまま海で泳いでいると思っている、
という話なんかを聞きますが、
あながち人ごととは言えないです(。-∀-)
牛でも鶏でも豚でも魚でも、きっとまるごと売られていたら
グロいなとか、生きている動物を想像して
食欲が失せる人もいるかもしれません。
けど私は個人的に、それはいいことだと思っています。
この鶏肉ももともと命があったんだろうなって思うと、
感謝していただこうって想いがいっそう強くなる気がします。
食べ物はすべて命ある植物や動物たちからいただくものであり、
その命が生まれてから食べ物として
口に入るまでの過程が食のクオリティを左右します。
例えば鶏の肉質は養鶏農家の飼育方法に依存します。
大切なのは餌と飼育環境です。
私の案内している農場ツアーでは、鶏は商業生産用の交雑種ですが
餌と飼育環境のレベルが格段に違い、
カンポンチキンの卵よりもクオリティの高い卵が食べられます。
催行案内はこちら。