「パーム油」は健康に良くない、
環境問題の根源、
悪い油、危険な油である、
というイメージはありませんか?
私も最初はパーム油に対して悪いイメージしかありませんでした。
しかし最近、実は良いパーム油も存在するということを知る機会がありました。
それを知った時はやはり自然は善悪では語れないんだと感じましたね(*´-`)
今回は健康にも環境にも良いパーム油とはどんなものかということを綴っていこうと思います(*・ω・)ノ
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パーム油が悪い・危険と言われるのは何故か?
Photo by Roberta Sorge on Unsplash
パーム油は現代の加工食品にはなくてはならない存在です。
例えばお惣菜、チョコレート、アイスクリーム、などなど。
原材料には「植物油脂」や「植物油」と表示されていて、
発がん性があったり、糖尿病や心臓病のリスクを増大させるとも言われています。
しかしその危険性というのはパーム油自身が持つものではなく、精製や輸送の過程で発生するものである可能性があります。
例えば精製過程では、繰り返し油を高温で加熱することでパーム油に含まれる抗酸化物質を失い、心臓病のリスクを増やす結果となると言われています。
また、長期間の輸送による酸化を防ぐために酸化防止剤としてBHA(ブチルヒドロキシアニソール)という添加物が使われており、ラットに対する発がん性も確認されています。
つまり、パーム油自体が悪いのではなく、精製や輸送に問題がある可能性が高いということです。
また、パーム油には食用はもちろん、燃料(バオディーゼル)としての利用価値があるため、プランテーションで大量に生産されています。
その大量生産のためにマレーシアやインドネシアの森林破壊や煙害、ヘイズといった弊害を引き起こしています。
これが、パーム油は健康と環境の2つの問題を引き起こすと言われる所以です。
しかし、健康にも環境にも良いパーム油は存在します。
健康にも環境にも良いパーム油の選び方
健康に良いと言われているパーム油。
それは、精製されていないパーム油です。
精製されていないパーム油は通常、赤っぽいオレンジ色をしていて、赤いパーム油と呼ばれています。
「エクストラバージン」と定義される油に近いですね。
赤いパーム油の健康メリット
赤いパーム油には以下のような健康効果があると言われています。
- 脳機能を改善する
- 心臓病の進行を遅らせる
- ビタミンAの値が増える
- 酸化ストレスを軽減する
- 美肌・美髪効果
例えば、パーム油に含まれるビタミンEの1つにトコトリエノールという栄養素があります。
トコトリエノールは別名、スーパービタミンEと呼ばれるほど強い抗酸化力があります。
脳内の壊れやすい多価不飽和脂肪酸を守り、認知症の進行を遅め、脳卒中の危険性を減らし、脳の損傷を防ぐ働きがあることが動物と人間に対する研究結果によってわかっています。
脳損傷のある121人を対象に2年間研究したところによると、パーム油から得られたトコトリエノールを1日に2回摂取したグループは損傷が安定していたのに対し、偽薬を摂取したグループは損傷が増加していたことが確認されました。
未精製のパーム油は抗酸化物質であるビタミンEを含み、
赤いパーム油の赤っぽいオレンジの色素は抗酸化物質であるカロテノイド色素であり、体内でビタミンAとなるβカロテンを含んでいます。
その他、コエンザイムQ10、オメガ3、オメガ6脂肪酸を豊富に含んでいます。
赤いパーム油の副作用・デメリット
健康に良いと言われている赤いパーム油でも、人によっては効果の現れ方が異なります。
例えば、赤いパーム油を摂取してコレステロール値が下がった人もいれば、上がった人もいます。よって、このパーム油は適量を別の健康な油と一緒に摂取すると良いと言われています。
エクストラバージンな他のオイルとの比較
精製度の低い赤いパーム油と他のエクストラバージンのオイルの栄養成分を比較してみました(*・ω・)ノ
—- | パームオイル | ココナッツオイル | オリーブオイル |
---|---|---|---|
熱量 | 120kcal | 120kcal | 119kcal |
脂肪 | 14g | 14g | 14g |
飽和脂肪酸 | 5.6g | 12.5g | 1.9g |
一価不飽和脂肪酸 | 6.4g | 1g | 9.8g |
多価不飽和脂肪酸 | 2.0g | 0.5g | 1.4g |
コレステロール | 0mg | 0mg | 0mg |
ナトリウム | 0mg | 0mg | 0mg |
カリウム | 0mg | 0mg | 0.1mg |
ビタミンA (カロテノイド含む) |
7.7mg | 0g | 0g |
ビタミンE | 15.4mg | 0g | 0g |
鉄分 (1日摂取量の割合) |
0% | 0% | 0.4% |
参考値
https://www.eatthismuch.com/food/nutrition/organic-extra-virgin-coconut-oil,509081/
https://www.eatthismuch.com/food/nutrition/red-palm-oil-extra-virgin,505727/
https://www.nutritionix.com/food/extra-virgin-olive-oil
比較した他の油では赤いパーム油のようにビタミンを含みません。
しかしオリーブオイル様は鉄分を含んでるんですねwさすがですw
パーム油は脂肪以外に抗酸化物質を含むところにメリットがあると言えます。
環境に良いパーム油
パーム油にはRSPOという組織がRSPO認証という、パーム油生産のガイドラインを発行しています。
例えば下記のような条件があります。
- 絶滅危惧種や壊れやすい生態系、伝統的なコミュニティが必要とする基準を満たせないほどの森林伐採をしないこと。
- 殺虫剤や火の使用を明確に削減していること。
- その地域および国際社会基準で労働者の権利が守られていること。
- 新しいパームオイルプランテーションを開発する前に地域コミュニティに情報提供および相談していること。
このRSPO認証マークがあるかどうかもパーム油を選択する場合の1つの指標としましょう(*・ω・)ノ
日本・マレーシアで購入できる良質パーム油
日本で購入する場合
日本でもエクストラヴァージンの赤いパーム油が販売されています。
上のレッドパームオイルはRSPO認証取得済みではありませんが、商品説明から生産地の環境に配慮していることがわかります(*・ω・)ノ
有機でビン詰めなところも良いですね(๑˃̵ᴗ˂̵)
マレーシアで購入するなら
当記事のコメント欄もしくはお問い合わせからご連絡いただければ取扱店を紹介させていただきます(*・ω・)ノ
参考
https://www.healthline.com/nutrition/palm-oil#section4
https://www.palmoilhealth.org/faq/the-surprising-differences-between-palm-oil-and-palm-kernel-oil/
https://biz-journal.jp/2018/06/post_23576_2.html